No.65

このアニメはこう見やがれってんだ!(24)

 
 

天上天下

 
 井上敏樹氏がシリーズ構成やってるマッドハウス作品なんだけど別にG・Aじゃなくって、人気コミックが原作となってる作品だそうである。
 内容的には「一騎当千」とよく似た学園内派閥抗争アクションドラゴンボール風味オパーイ添えって感じで、出だしはまあまあ面白いんだけど、すぐにどうでもいいベシャリばっか続くダラダラ展開になっちゃってガッカリ。
 まあ原作がそもそういうダメ構造になってるんだろうが、主人公が誰だかも判然としないまま、運命(さだめ)とか気の流れとか真の武人とか何たらの一族とか、ネコにエサでもやってた方がまだマシの超絶低脳レトリックオラオララッシュをくらわされる視聴者の身にもなりやがれってお姉さんは思うのよ。
 
ケンカマンガならクソみたいな能書きばっかほざいてないで取りあえずブッ叩けや。話はそれからだ。
 
 

絢爛舞踏祭 ザ・マーズ・デイブレイク

 
 「ガンパレードマーチ」の続編(?)として発売されたゲームのアニメ化なんだかメディアミックス企画なんだかだそうである。と言っても「ガンパレ」と世界観でリンクしていそうな要素ってばネコが喋ることと超常感覚者が登場することくらいなんで、実質全く別の作品と考えても良いんじゃないかと思う。とかどうでも良い作品履歴など書きながらあたしは偏頭痛や腰痛が治まらなくてイライラしているのであり、ああ辛いわしんどいわ泣いてまうでもう!なのであり、ぶっちゃけ何が言いたいのかと言うと、あたしがどんだけ優しい娘だってこんなやくたいもないモノをボランティアで評してやってたらお人好しが過ぎてマヌケなイメージになっちゃうだろ幾らか包まんかいバカスタッフめが!!つーことですよ。



 何しろドラマと呼ぶべきモノが絶無の内容であり、
炎尾燃風に言うと「バカ男が海賊船に乗せてもらって楽しい・・お宝もガールフレンドも手に入れちゃってラッキー・・それだけの話をどれだけの視聴者が面白がってくれるというんだ!」であって、全話を視聴するのはチョモランマを無酸素、パンツ一丁で登頂するような難行苦行。しかもてっぺんには産廃が山盛り投棄されてるというイヤなチョモランマ。助けてよママン。


 
 チーフライターやってる浅川美也氏はブレンだのターンエーだのに参加したり劇団の座付き(かな?)作家さんだったり声優もやってみたりと忙しい人だが、こんな半チク仕事をしているから方々へ首を突っ込んでるヒマもあるんだろうよと嫌味を言いたくなる。
 正味ウチで面倒を見ているチロ(ネコです)にワープロをデタラメ叩かせた方がまだしも面白いモノが出来そうであり、どうでも文芸をやりたいのであればもうちと性根を入れて取り組みなさいってんですよったくもう。



 追記・作画の方は高め安定でまずまず不足なし。しかしそこに「こういう絵を見せたい!」「このシーンがカッコイイでしょう!」という作り手の力こぶが毫も感じられないってのはどうなんだろう。
 メインの見せ場となって然るべきメカ戦でも、リモコン操作される水中ロボットという目新しい設定をせっかく用意しながら、それが全く魅力的に演出されてないんだからツムリが痛い。
 
「表現」に対して強烈な欲求や拘りを持ち合わせていない者が、そもアニメ制作になんぞ関わらなきゃイイのにさ。


 
 追記2・声の出演は桑島さんとかふみちゃんとかほっちゃんとか矢島さんとか豪華なんで、そっち方面でのアピール度はあるかもしれないけど、
CV界の二大薄幸女優が共演しながら、双方とも死にもせず不幸にもならない役どころってのは何か間違ってる気がする。
 ちなみに海賊船の管制AI役はダイアナ・バーリーことデイジー・オーセルこと高島雅羅さんでアラビックリだ。
 
 

恋風

 
 吉田基已という人の人気コミックが原作だそうで、いい年のオッサン、しかもブサオが、突然わいて出た実の妹(!)にハァハァしちゃって、それもレトリックでなしにマジに妹のパンツをクンクンハァハァ(!!)しちゃって、ああオレは何をやってるんだこれぢゃペド野郎と誤解されるっつーか既に誤解じゃねーよキモイよ我ながら!などと一応煩悶はしてみせるものの、結局は獣欲に流されるまま行くところまで逝ってしまい、どうせオレたちゃ人間モドキ、ああ変態さイカれてるさヌルヌルなのさ!と開き直ってんだかふて腐れてんだか分かんないステキな日常をバキバキ描きまくっちゃう超衝撃作。



 いくら深夜ワクとは言えあんまりにタブーてんこ盛り過ぎませんかという内容にあえて取り組み、オンエアしたスタッフや局側のチャレンジ精神(なのか?)は評価したいし、このストーリーそのものが特にイケナイとは思わないが、しかしそもそもアニメにして面白い素材じゃあ全然ないだろって気もするのであり、実際見ていて退屈の極みなのは困ったもんだァね。
動かして面白いモノは他にいくらでもあると思うのだが。



 ちなみに本作をしてリアル版シスプリだという評価が一部にあったらしいが、セールスのフォーマットのみがガワとしてあり、ドラマ本体の存在しないシスプリと比較されては、内容が超絶キモかろうがキチンとした文芸作品である「恋風」がさすがに気の毒であろう。見てどちらが面白いかということは別問題だけれど。



 追記・最終回はキモイなりになかなか爽やかで良かったんじゃないかと思います。キモ爽やか。



 追記2・兄に負けじと猛変態ぶりを披瀝する七夏ちゃんを演じるのは、砂糖女ヘンリエッタこと南里侑香氏だ。いかにも現役女子高生らしいドヘタレ演技だが、それが七夏ちゃんやエッタちんのキャラ性には上手くフィットしているとも言える。それにしても変態ばっかし演らされてる娘だなあ。


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