No.76

このアニメはこう見やがれってんだ!(34)

 
 

JINKI:EXTEND(ジンキエクステンド)

 
 まあ世に駄アニメは星の数ほどあれ、これほどリミッターを振り切ってる超弩級汚物にはそうそうお目にかかれまい。
 2005年度最低の作品とかそういうレベルではなく、過去に日本で作られた大抵のアニメをそのダメっぷりで遥かにブッちぎる、
もう「人道に対する罪」クラスのカス作品。


 
 ふみちゃんがヒロインだからとか、何かロボットアニメらしいからとか、ミーハー根性丸出しで視聴しようもんならマジで氏ぬ(自分だろ)。
 原作マンガが好きだし、アニメの文芸にも興味がありますなんつってクソマジメに視聴しようもんならもっと氏ぬ。どんなにお部屋を明るくしてTVから離れて見ても氏ぬ。見たらとにかく氏ぬ。ホントだぞ。それくらい殺人的につまらないのだ。



 シリーズ構成やってる荒川稔久氏の、「くるみ」とか「りぜる」とか「コスプレイヤー」とか、見事にゴミクズばかりが並ぶお仕事履歴を見るにつけ、恥を恥とも感じぬよう、知性を衰弱させ感性を鈍磨させることが、この人にとっては脚本家の要件なのだなあと思い知らされる。
 
もうね、この通りですと伏して頼みますから、幾らかあげてもいいですから、お願いです日本とアニメ界の尊厳のために氏んでください害虫荒川。
 
 

双恋(ふたこい)

 
 六組12人の双子ヒロインらによるラブラブ攻撃で進退きわまった白痴少年が、「誰か1人と付き合えば他の女の子を傷付けてしまう!これもオレがすげぇモテオ(死語)だからイケナイのだ!ああモテオなオレが憎い!」などと、もはや何処をどうツッコんで良いかも分からぬステキな懊悩をブチまけながら街中を転げ回るオハナシ。



 本作はそも雑誌の読者参加企画としてスタートしたらしいが、一体こんなバカ話をアニメプロデュースせいと言われたらアナタどうしますか。
 どうせ見るのは白痴童貞のキモヲタ。文芸なんか全話分2秒で殴り書いて、後はテキトーにパンチラ乳チラでもさせときゃ上等だバ〜カ!とフテ寝コイちまわないだろうか。あたしならそうするが。



 しかるに本作のスタッフてば、「若いうちぁモラトリアムもまた良し!しかしただ漫然とはモラトリアムるな!」とか、「他者を傷付けたくないというのは、逆に我が身が傷付きたくないという自己保身にすぎないのだ!」とか、少々暑苦しいが、しかし真っ当な人生訓を、無理なくドラマに絡めつつ語りかけてくるのにアラびっくりだ。



 どんな素材であっても初手からバカにしたり投げたりヤッツケたりはせず、とことんクソマジメに作品を完結させたスタッフを、あたしはイヤミではなく心から尊敬する。
 大人が見て面白いアニメとは言えないし、作画も演出も垢抜けないけれど、恋に恋する小中学生あたりが、その楽しさ苦しさを擬似的に味わってみる「マンガ恋愛ごっこ入門」としてはそこそこ及第なのではなかろうか。
 
カスで当たり前のハレム妄想アニメの山の中から、こうした、陳腐なメッセージであっても心を込めてそれを伝えようとする、悪気のない作品を見分ける目は養っておきたい。



 追記・自分で言うのもイヤらしいが、あたしも学生の頃はモテモテでマジ困ったことがあり、この手の主人公の心情は分かりすぎるほど分かるのだ。んがしかし、現在また同じ状況に置かれたら全く困らないだろうな、とも思う。
 「誰を選べばイイの?」なんつって迷っているのは、逆に言うと誰にも惚れていないことの証左なのだから、平気で三股でも四股でもカマして無責任に楽しめばイイのである。
 つくづく「若い」ってことは負えないトンマだねえ。今ならバッチリ上手くやるのにな。

スカイガールズ

 退屈なアニメを作らせたら日本一の職人作家、岩崎良明氏による、日本一退屈なアニメ。
 陰影も何もない藁人形然としたヒロイン群が、電動車イスのがまだキャラの立ってそうなスカタンメカに乗り、地平の果てまで見通せそうに平板なストーリーを語ろうってんだから、こんなモンを作るために衰弱していく地球環境がホントに可哀想。



 とは言え見ているこっちの方もいい加減耐性が出来てきたんだか何だか、岩崎印にはもうあまり腹も立ってこないから不思議ナリ。中国製品がすぐに壊れても、そも安物なんだから仕方ないと割り切りが出来ちゃうようなもんでしょーか。


 
 まあサオリンをエッチ妄想の友としているようなクズ人間はちょっと見てみるのもイイかもしんないね。あるいは伊藤静の太股で圧殺されたいとか思ってるキモデブM男クンとかも見ろ。


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