No.103

このアニメはこう見やがれってんだ!(61)

 

空中ブランコ

 
 人気小説シリーズのアニメ化だそうで、ノイタミナ枠らしく色々とアバンギャルドな表現に挑戦しているのは評価するが、肝心の文芸本体が恐るべき平板さでゲンナリさせられる。
 トッピングは変わってて楽しいけれど、メンとスープはクソ不味いですというラーメンはやっぱり困ると思うのよ。


 
色々とメンタルな問題を抱えている登場人物が、医者からその病理を納得させられて寛解に向かう・・・・・
 一体そんなモノがドラマと言えるだろうか?やくみつるの4コマだってもう1ミリくらいはヒネってあるぜ。



 直木賞作家の原作作品に文学性の欠片も無いってのは(あったとすれば、ナースのマユミちゃんが患者から「寂しくないの?」と聞かれて「寂しいよ」と答えるワンシーンのみだ)、企画としてそらアカンでしょう。
 まあ直木賞なんてのがそもそもポンコツアワードなのかもしれないけどさあ。
 
 
君に届け(1期、2期)

 奴隷根性丸出しの面倒くせェ女と、素直に米つく奴隷なら可愛がってやるぜ的なクソ白人様のドラマと思って最初見ていたが、トイレでのトラブルで、友人らを貶めようとする者達に必死の抗弁をするヒロインの勇気と篤実さには胸を打たれた。


 コミュ障の陰キャで、しかし望んでそうありたいと思っているわけではなく、出来ればそこから脱け出したい、愛したいし愛されたいと願い続けている孤独な人たちの心にはきっとブッ刺さるんだろうなあ。
 ・・・・というのが作品の感想だが、それとは別に、以下はあたしの全く個人的ないつものアレ的心情を書く。



 爽子をまみまみが、くるみちゃんをあーやが演じていることもあって、その置かれた境遇があまりに我が身にシンクロしているように感じられ、視聴中何度もブチ切れかけてのたうち回ったナリよ。


 自分で言うのもつくづくイヤらしいが、あたしは両親が美男美女だったこともあり、ビジュアル的にはまあ恵まれた人生を送ってきたと思う。
 小さい頃から皆が可愛い可愛いとチヤホヤしてくれる。愛嬌のある人は美少女だなんて言ってくれる。
 恋愛関係でも、本命の人とこそなかなか上手くいかなかったけれど、その他のザコ異性からは告られまくりのモテモテ学生生活。


 だけどあたしはそんなことでイイ気になっちゃイケナイと常に自省して、学校では努めて明るい良い娘のキャラを作り、もっともっと愛してもらえるように頑張ってきた。つまり本作で言えばくるみちゃんのように生きてきた。
 だのに世間ってのはつくづくバカばっかで、そういう努力がなかなか順当には評価されないのみならず、鈍くさい天然のバカ女が、みんなが憧れてる綺麗な男子といつの間にかラブラブになってたりなんて理不尽がままあるのだ。
 
元々全部持ってるあたしが一生懸命やってもヘタ打って、何にも持ってない上にボンヤリしてるだけの爽子みたいな娘が何でどんどんどんどんどんどんどんどん幸せになっちゃったりすんの?いくらマンガでもこんなの絶対おかしいよ!!


  それは(実際にそうかは知らないが)そのアクティヴなキャラ性故か、あーやが声豚共からクソビッチだとdisられている一方で、清楚で大人しっぽいまみまみがちょっとニコッてしただけでスイスイ好感度上げていく様にそのまま当てはまり、もっと言えば、私事で申し訳ないが、K・Mみたいな不思議ちゃんぶったイヤらしい娘が図々しく勝ち組ヅラしてる不条理を再現されてるような気分であり、ああああもうムカつくったら!!


 
決して妬み嫉みからばかり言うのでなく、こういう、フロックで上手くいっただけのヤツがウェーイwwwみたいな話がウケるのは社会道徳の観点からよろしくないんじゃないかってことをいい加減分かれよていうかいや別に分かんなくても良いけどもう人類とか全部氏ねよ!!バーカバーカバーカバーカバーカ!!!!!


 追記・もっともあたしは風早みたいにガチャガチャした男は趣味じゃないので、ホントは全然悔しくなんかないけどね。
 でも龍くんはすごいカッコよくてドキドキしました。木訥だけど誠実で優しい、こういう人が大好きです。
 
 

VIPER'S CREED(ヴァイパーズ・クリード)


 アニメ企画のジェネレーターに「ガバガバ」とか「ペラペラ」とか入力してやったらブリッと出てきそうな汚物作品。
 内容的には「メガゾーン23-3」のまんま再利用版ていうか外箱だけ替えてもっぺん売っちゃえみたいなインチキ商売だからくっだらねーのは仕方ないんだけど、元ネタのダメなところ、不合理なところを改善するどころかむしろ強調して見せちゃってるのはやはり難だろう。
 荒牧伸志ってさあ、出来もしない監督業を何でかいつまでもやってるメカデザイナーって括りで某河森氏と二大巨頭だよね。イヤミでなくその超合金メンタル羨ましいわホント。

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