番外記事 キミは男のガッツで戦ったか? |
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本作は昭和の昔にヒッソリと放映され、全く話題となることもなく消えていったらしい特撮ヒーロー(?)番組で、一部でカルトな人気がスゴくあるとか全然無いとか。 あたしは内容を全く知りませんでしたが、タイトルの「ストラダ〜」がイタリア語の「ストラーダ(道路)」から来ているらしいこと、また車がドーン!と出ているパッケージからして、ヒーローチームがスーパーカーに乗って戦う番組なのかな?・・・というボンヤリした予想をしていました。 では実際の作品内容を簡単に紹介してみましょう。 |
←まず見ていただきたいのは、このOPタイトルの作画崩壊ぶり。 始まってすぐコレが大写しなんですから、視聴者としてはいきなりマジかよって気分にさせられてしまいます。 パソコンも何も無い頃だったのは分かりますが、も少しキチンとレタリングくらいしましょうよ。 小学生の絵日記帳じゃないんだからさあ、頼むよもうホント。 |
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さて、とある時代・・・・世界征服をもくろむ「ビッグノヴァ」なる犯罪組織が台頭。 その首領であるミスターアスモディは、日本にもその魔手を伸ばすべく乗り込んできました。 ちなアスモディの仮面はデッサンがヘンテコな上に仕上げも汚いですが、それがむしろ不気味な雰囲気を醸し出していて悪くありません。 |
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やりたい放題に犯罪を行うため、まずは警察組織をボコボコにしたんねん!・・・という理屈で、日本にいた国際警察機構の捜査官が次々と殺され始めます。 この非道に対抗するため、より抜きのスゴ腕捜査官による特別チーム「ストラダ5」が結成されました! さてそのメンバーとは!・・・・↓ |
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←堀田寛介 本作の主人公・・・・なのかな? 普段はカーレーサーとして生活していて、コードネームはペガサス。 運転と射撃の名手という設定なのだが、それよりも凄まじいアホという方でキャラが立ってしまっている。 とにかく異常に知能が低いので、簡単な事件でも、コイツが余計なことやドジをやらかすために、やたらと複雑化、長期化をしたりする。 演ずるは仮面ライダーアマゾンこと岡崎徹氏だが、半裸で言葉も話せないアマゾンの方がよほど賢そうに見えるという、どうにも困ったポンコツ捜査官。 |
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←殿村幻次郎 変装の名人で、科学者、医師でもあるインテリ捜査官。 温厚で沈着冷静。情にも厚く、現場のリーダーとしてチームをまとめます。コードネームはオリオン。 演ずるはあの地井武男氏ですが、モジャったアムロヘアーのために最初誰だか分かりませんでした。 |
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←竹中一念 普段は僧侶として生活しており、僧衣のまま戦うことも多い変わりダネ捜査官。 コードネームはアポロ。 推理が得意という設定だが、劇中でそれを披露するシーンがあまり無いので、コスと物腰がユーモラスなだけのコミックリリーフになってしまっている。 演ずるは剛達人氏なので、坊主なんかやってないでサッカーやれよと言いたくなります。 |
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←宝木正 普段は整備工をしており、ストラダ5でもメカニック関係の作業を一手に引き受けます。 コードネームはルナ。 演ずるは「ワイルド7」の飛葉大陸こと小野進也氏。 その風貌からクールな皮肉屋かと思いきや、もの静かで思いやりもある好漢として描かれます。 イケメンやねえしかし。 |
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←星カオリ 普段はファッションモデルとして暮らす、ストラダ5の紅一点。 コードネームはアンドロメダ。 未来予知の超能力を持っており(作中ではテレパシー能力と呼称)、毎回彼女の予知を元にストラダ5の捜査活動が開始されるため、ある意味最重要のキーメンバーと言える。 演ずるは山科ゆり氏で、(特撮ヒロインとしては)知らない名前だなあと思っていましたら、日活ポルノ映画の人気女優さんだったのだそうです。 |
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←高村輝次郎 ストラダ5の総司令官。 コードネームはジュピター。 移動指揮車から無線でチームに指令を出しますが、時には前線にも出ることも厭いません。 その際のアクションは現場チームの誰よりもキレッキレで、射撃の腕もペガサス以上という、戦いまくる司令官。 さすがはエースのジョーこと宍戸錠! |
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ではエピソードの方もちょっと紹介してみましょう。 お題は、傑作編として評価が高い(らしい)放映第2話 「恐怖の爆弾自動車!」です。 |
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ある日・・・・ 街を歩いていたアンドロメダは、突如として苦悶の表情を浮かべ、髪をかきむしり始めます。 つまりこれは、テレパシー(未来予知)能力の発現なわけですが、脂汗を流して悶えまくるその様子は、ぶっちゃけジャンキーの禁断症状まんまです。 あたしがそばにいたら救急車とパトカーを呼んであげちゃうぜ。 |
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独特の決めポーズを取り、 ぐぬぬぬぬぬ! こんなん出ましたけど〜!!(古代語) みたいなノリで、アンドロメダはやがて起こる事件を幻視します。 どう見てもホラーなこの形相。 夜道でこんな人に出っくわしたら余裕でオシッコ漏れる。 |
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アンドロメダがテレパシーで見たのは、都内のどこかで爆発炎上するタンクローリーのイメージでした。 どうやらビッグノヴァによる破壊工作のようです。 また車のナンバーの一部と、なぜか時速30キロを指すスピードメーターも同時に幻視します。 ちなこのエピソードでは、車の爆発シーンはミニチュア特撮によって表現されています。 |
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ストラダ5のメンバーに、自身の予知したイメージを報告するアンドロメダ。 しかしペガサスは、 「へっ、まーたテレパシーかよ。陽気のせいで夢でも見たんじゃねェのか?」 と嘲笑します。 チンピラか。 しかし司令官のジュピターによれば、ナンバーの一部が一致するタンクローリーは、確かに存在するとのこと。 しかも都内で5台が運用されていたのです。 |
とにかくその5台を総当たりで調べようということになり、チームは3班に分かれて捜査を開始しました。 しかしどの車にも異常や爆発物は見当たらず、残りはとうとう、「東洋原子エネルギー研究所」で使われている1台のみとなりました。 このタンクローリーは、使用済み核燃料を積んで、研究所から港までを往復しているのだとか。 つまり核廃棄物をコッソリ海外に持ち出したり、あるいは海に投棄したりしているらしい。 「むつ原船」だとか「東海村臨界事故」だとか「フクシマ」だとか、過去に色々やらかしてきた我が国としては、そんなアホなと笑っていられない気もします。 |
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「そのタンクローリーが爆破されたら、東京中に死の灰が降り注ぐぞ!」 オリオンとペガサスは、大慌てでエネルギー研究所に向かうことにしました・・・・・ってさァ、どう考えてもソイツが本命じゃん? いやもしハズレだったとしても、危険性に鑑みて、その車をまず最初に調べるべきでしょ? こんな与太郎チームが日本の平和を守れんのか?などという心配は、しかし御無用。 敵のビッグノヴァもちょうど同レベルのアホですから。まさにイイ勝負! |
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さてここが「東洋原子エネルギー研究所」です。 ロケ地はどっかの会社かホテルか何かでしょうか? |
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研究所には既にビッグノヴァの工作員が入り込み、タンクローリーに爆弾をセットしていました。 一応放射線防護服のようなものを身に着けている作業員がいる一方、腕をまくったラフな格好の者もいたりするアバウトな現場。 このあたり、我が国の原子力管理の杜撰さを痛烈に風刺している社会派な描写・・・・・なワケねーだろ!! |
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近くに車を止めて、破壊工作を指揮するビッグノヴァのメンバーたち。 後部座席の女性は、この作戦の立案者でもある幹部メンバーです。コードネームは東京ナンバー2! 演ずるは「ウルトラマンA」で女ヤプール役だった高毬子氏。 |
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「あのタンクローリーは、東京港の桟橋までノンストップで走るのさ。東京に死の灰が降るのも時間の問題だよ!」 勝ち誇って笑う東京ナンバー2。 いやあのノンストップて、途中の信号とかはどうすんの? などとあたしがツッコんでるところへ・・・・・ |
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やっとこさでオリオンとペガサスが到着しました。 この青い車はフライングペガサス号といいまして、ストラダ5が装備するスーパーカーです。 ランボル・ハラマのような半目のリトラクタブルが特徴的で、見たことない車だなあと思っていましたら、何と我が町八王子の工房で作られたカスタムカーなのだそうです。 元々はモービル石油のCM用改造車らしく、ベースカーはホンダのS600・・・・・てことはこの車、チェーン駆動で動いてるのかな? |
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ジャマなどさせてなるものかと、ビッグノヴァの工作員が2人に襲いかかります。 オリオンとペガサスは何とか全員を撃退しますが、その間にタンクローリーは発進してしまいました。 |
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2人はフライングペガサスでタンクローリーを追跡! 難なく追いつきはしたものの、しかし安易に停車させるわけにはいきません。 アポロの推理により、タンクローリーの速度が時速30キロ以下に低下すると、爆弾が破裂することが分かっていたからです。 これがアンドロメダの幻視したスピードメーターの真相だったわけですが、同じネタの「新幹線大爆破」とか「スピード」とかよりも早く発表されているということで、本エピソードを画期的だと評価する向きもあるらしいです。 |
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仕方なしに、オリオンとペガサスは歩道橋の上からタンクローリーへジャンプ! 見事飛び移ることに成功しました。 このシーンは広い多車線道路で、周囲に他の車も走っており、よく撮影許可が下りたなあと。 それともゲリラ撮影だったのかしら。 |
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コクピットに乗り込んだ2人は、驚き慌てる運転手を問答無用で川へ突き落とし、タンクローリーをジャックしました。 もうコイツらのがテロリストだろオイ。 |
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オリオンに運転を任せ、ペガサスは爆弾のありかを調べます。 と、車体底部に仕掛けられている爆弾を発見! 強力な磁石で貼りつけられていて、取り外しは不可能。何とかこの場で解体するしかなさそうです。 しかし魚より頭の悪いペガサスに、そんな器用なこと出来るわけありません。 |
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「爆弾の構造が複雑すぎて手に負えん!ルナ、助けてくれー!」 ソッコーでギブしちゃって、無線で泣きを入れるペガサスがちょっとカワイイです。 別行動で他のタンクローリーを調べていたルナは、 「分かった!すぐ行くぜ!」 と応じますが・・・・・ |
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その無線を傍受していたビッグノヴァは、ルナの元にも襲撃部隊を差し向けます。 不意を突かれたルナは、肩を撃ち抜かれて重傷を負ってしまいました!大ピンチ! ちな赤いこの車もストラダ5の装備車輛で、ペットネームはレッドフォックス。 ベースカーはご覧の通り、初代の空冷式ジムニーです。 |
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追い詰められたルナの元へ、今度はアポロとアンドロメダが救援に駆け付けました。 2人が乗って来たのは、これまたストラダ5の装備車輛で、ペットネームはレディバード。 ベースは言わずと知れたケンメリスカイラインです。 2人に襲撃部隊の相手を任せ、ルナは辛くもその場を逃れ出ました。 |
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一方オリオンとペガサスのタンクローリーは、はるばる海の近くの採石場みたいな所までやってきました。 ここなら広い敷地を周回して速度を保てますし、いざとなればタンクローリーを海に突入させ、死の灰が空中に飛び散ることも防げます。 つまり「スピード」で言えば、空港でのシーケンスってことになるのかな。 |
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しかしここにもビッグノヴァの部隊が来襲! タンクローリーを停車させるべく、コクピットに乗り移ろうとしてきます。 タンクローリーが止まったら、自分たちも爆死したり死の灰を浴びたりしちゃうというのに、ビッグノヴァ君たちの悲壮な特攻精神を見よ!! ・・・・と言いたいけど多分違くて、単にそういう想像力すら無いアホなんだろうなァ。 とまれ、最早これまでと覚悟を決めたオリオンは、ペガサスにタンクローリーから飛び降りて逃げるよう促しますが・・・・・ |
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「自分だけ良いカッコしようったってそうはいかねェぞ!オレが運転するからお前こそ飛び降りろ!」 他人のやることにとにかく噛み付かずにはおれないペガサスは、オリオンからハンドルを奪おうとして大暴れ!! んなことされたらスピードが急低下しかねず、オリオンは必死に抵抗します。 外にはアホ軍団、中には世界遺産級アホのアホアホ地獄!! 孤立無援の常識人オリオン可哀相すぎ!ストレスでハゲるんちゃうか。 |
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そこへようやっとでルナが到着しました。 いつの間にやらストラダ5のユニフォームに着替えて颯爽登場! ヤダカッコイイ・・・・(〃∇〃) 構えているハンドガンは、ストラダ5のメンバーが皆持っている専用銃ですが、やたらと長銃身で安定が悪く、いかにも使いにくそうです。 |
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ルナは早速タンクローリーの底部に潜り込み、起爆装置の解除に取りかかりました。 アップになると良く分かりますが、ヘルメットはエッジも表面もデコボコしていて、仕上げの粗さが気になります。 タイトルロゴやアスモディの面もしかり、この番組はディテールのヤッツケぶりが問題ですね。 予算が厳しいのか、小物担当スタッフのレベルが低いのか。 |
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ルナとオリオンを守るため、ペガサスもようやくタンクローリーから降り、ユニフォームに着替えて戦い始めます。 ストラダ5のコスチュームは、それが入っているアタッシェケースを宙に放り上げ、「ストラダアップ!」の掛け声と共に一瞬で装着が完了する優れモノ。 着替えるというよりヤッターマンの変身風ですが、正直あんまカッコ良くないです。 |
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せっかく持ってるハンドガンをろくに発砲せず、トンファーみたいにブン回して敵を殴り倒すペガサス。 棒の使い方が分からなくてバナナが取れないお猿さんみたいです。 対するビッグノヴァ勢も負けじとアホぶりを発揮し、機関銃(旧独軍のMP40?)を棍棒代わりにして殴りかかります。 全員未開かよ。 しかし飛び道具なしでは当然、多勢に無勢で不利となり、ペガサスは次第に追い詰められていきます。 |
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そこにアポロとアンドロメダが合流!メンバーが勢ぞろいしました。 アンドロメダ「助けに来たわよペガサス!」 ペガサス「フン、この出しゃばり娘が!」 アンドロメダ「何ですってェ〜!!」 昔のラブコメマンガみたいなクソダサいやり取りをしつつ、一同は猛然と反撃を開始します。 |
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勇壮な主題歌もかかっていよいよクライマックス!!・・・・・ には違いないんですが、どうにも牧歌的というか楽しそうというか、ビジュアル的に全く盛り上がりません。 手前じゃアホ同士がダルい取っ組み合い、奥ではタンクローリーがノンビリ旋回し続けているっつー、いや何なん、この絵面? |
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オマケ・アンドロメダのパンチラキック。 この回のお色気ショットはコレだけで、いかにもサービス不足な印象は否めません。 子供番組ですし、下卑た絵作りばかりでも困りますが、エンタメたるもの見せ場を最大限に盛り込む貪欲さはやはり大切でしょう。 せっかくポルノ系女優さんを起用しているのに、何を気取ってるんだか・・・・・ アゴ星人悦子、もといビジンダーマリなんか、ほぼ同時期にパンチラブラチラ山盛りで悶えまくっていたのにね。 |
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ペガサスらの奮闘でビッグノヴァ部隊は撃退されましたが、タンクローリーの方はとうとうガス欠となってエンジンがストップ! たちまち速度が下がり始めました。 さしも冷静なオリオンも、これまでかと観念してハンドルに突っ伏しますが・・・・・ |
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間一髪! ルナが起爆装置の解体に成功し、死の灰が飛散する危険は無くなりました。 ストラダ5、勝利の瞬間です!・・・・・と書きたいところですが、そういう高揚した気分に全くなれないのは、敵味方双方が知略を尽くしたとはとても言えない、マヌケすぐるストーリー故でしょう。 そもそもエピソードのキモとなる「時速30キロ以下で起爆する爆弾」というのが、そのアイデア自体はともかく、作戦上何の必然性も無いていうかむしろ障害となってるのがね、もうどんだけアホなんだよと。 ただ死の灰をバラ撒きたいだけなら、フツーに時限爆弾なりリモコン爆弾なりを仕掛ければいいのに、わざわざ作戦の枷となるヘンテコな装置をかませる理由がワケ分からない。 あげく、起爆が危うくなって、みんなで車を追っかけるビッグノヴァはほとんどドリフ大爆笑。 爆発で髪がチリチリになって「ダメだコリゃ」という長さんが目に見えるようです。 |
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さて作戦の失敗を悟った東京ナンバー2は、最後にせめて一太刀とばかり、ダブルデリンジャー銃で背後からペガサスを狙撃しようとします。 高さん、サングラスを外すとキリッとした美人でカッコイイですね。 |
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危うしペガサス!! ・・・・しかし事態に気が付いたオリオンが、タンクローリーから飛び降りるや東京ナンバー2の銃を撃ち落としました! さすがリーダー!頼りになるぜ! ・・・・は良いのですが、ほんの数秒前まで白いジャケットを着ていたはずのオリオンは、何故かこのカットではユニフォーム姿になっててモヤッとします。 1人だけ私服のままで寂しかったのでしょうか。 |
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「貴様が隊長かッ?言えッ、ミスターアスモディは何処にいるんだ!?」 ペガサスは東京ナンバー2の胸ぐらを掴んでキレ散らかします。 彼は父親をビッグノヴァに殺されているため、その首領であるアスモディを激しく憎悪しているのです。 しかし東京ナンバー2は少しも怯まず・・・・・ |
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「お生憎様!ビッグノヴァの組織は完璧さ!あたしたち幹部だって、アスモディ様の居所は知らされてないんだよ!」 とうそぶいてこの高笑い。 上層部を追跡できない仕組みになってるとか、振り込め詐欺の組織みたいやね。 |
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しかし突然、東京ナンバー2は呻き声を上げてその場に倒れ、絶命してしまいます。 その背中には、何処から飛んできたのか鋭いナイフが突き立てられていました! この作品定番のオチ、アスモディ様による処刑が行われたのです! 処刑方はエピソードごとに異なり、今回のように「何処からか刃物や銃弾や弓矢が飛んでくる」という程度ならまだ分かりますが(分かんねーよ)、「任意の場所に地割れが発生して人を呑み込む」などという天変地異級のスゴイものもあり、アスモディはヨミ様レベルの超能力者としか思えません。 |
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茫然とするストラダ5の頭上に、勝ち誇ったミスターアスモディの笑い声が響き渡ります。 「任務に失敗した者は死刑!!それが組織の鉄則だ!ストラダ5の諸君、いずれまたお目にかかろう!ヌハハハハハ!!」 毎回ラストで流れるこのアスモディ様の決めゼリフだけは、本作唯一のカッコイイ要素です。 だってアスモディ様の中の人(声)は飯塚昭三なんだもん! 日本一頼もしいあの声で啖呵を切られたら、ストラダ5みたいなザッコチームが5000人くらい束になったって勝てるわきゃないですわ。 ちなこのカットの間、画面手前でずっと死んだ演技の高さん可哀相。 |
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こうして事件は解決しましたが、ペガサスとアンドロメダはその場に残って言い争いを続けます。 「フン、このオカチメンコ!」 「なにさ、ヒョウタンナマズ!」 「なにィ!!」 「なによ!!」 ・・・・・オカチメンコはともかく、ヒョウタンナマズって、昭和の昔でも絶滅語だったのでは? |
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やがて2人は同時に破顔し、 「アハハハハハハ!」 「ウフフフフフフ!」 「さあ、行こう!」 「ウン!」 などとイチャコラしちゃいます。 要するに主人公とヒロインによるツンデレラブコメなわけで、そこそこイイ味も出てるんですが、そうしたキャラ付けがシリーズ構成の中で徹底されていなかったのは残念です。 |
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かくして凱旋の途につくストラダ5。 俯瞰のショットに「つづく」の文字が出て第2話終了です。 「ストラダ」が「ストラーダ」の意味だとすれば、何かターマックの車戦隊みたいなイメージを感じますが、実際はこのようなオフロードで戦うことがほとんどでした。 いきおい街中でのチェンスシーンなども少なく、車の性能やドライビングテクニックが表現されることも無かったため、せっかく「自動車」をウリにしてるっぽい企画の意味をスポイルしてしまっていたと思います。 本作は一事が万事こうした中途半端さで、ヒーローチームと敵との駆け引きが面白いわけでもなく、メカがカッコイイわけでもなく、キャラに感情移入出来るわけでもありません。 といって、話がどうしようもなく支離滅裂だったりナンセンスだったりと、ダメすぎて笑えるわけでもありません。 ただただ地味〜で平板で退屈なだけなのです。 それはつまり、「ここを見てくれ!」という、エンタメとしての核が無かったということではないでしょうか。 そのことがひいては「ストラダ5」を、他作と上手く差別化出来ていない、ノッペリした印象の凡作にしてしまったのではないかと思えてなりません。 以上、「電撃!!ストラダ5」の作品紹介でした。 毎度ヤボいツッコミだらけの記事となっちゃって、ファンの皆さまゴメンナサイですm(__)m |