No.2

99年度アニメ作品総括

 なーんて大層なタイトルを付けてみたけど、「総括」が出来るほど、あたしがアニメ作品を見てるわけないじゃありませんか。(威張って言うなよ)


 何しろ週間50本を超えるテレビアニメが放映されている昨今、余程のアニメマニアか気☆いでもない限り、新番組の第1話をちょっと見てみて、何か琴線に触れるモノがなければ以後は無視キメっていうのが普通でしょう。


 とまれ、あたしがポツポツと見ていたアニメについて触れますと、

 まず「デュアル!ぱられルンルン物語」ですが、

 いやー、近来まれにみるシドイ作品。


 「プリサミ」のスタッフって、あの作品で全ての才能を使い果たしちゃったらしくって、その後手がけた「大運動会」でまずコケ、そしてこのデュアル!の大破炎上ぶりである。トホホホ・・・・。


 出てくるロボットだとかその演出が「エヴァ」のパクリだと騒がれたが、こんなものがパクリと言われれば本家エヴァもはなはだ迷惑だろうというほどイメージは陳腐で、まあロボットアクションが作品の眼目ではなく、ラブコメの部分こそがテーマですと言われればそうだが、ではそのラブコメはイケてるのかといえば、これが悶絶するほどのダメダメぶりで、こんなものを公共の電波を使って流しているWOWOWは、すぐに放送免許を返上しなさい!


 さてでは、あたし(ラスカル)がこの作品をキライかというと、あにはからんや、これが
大スキなのである。VHS標準でエアチェックして、6回も見返しているほどのファンなのだ。狂ったかラスカル!って元々狂っているという説もあるが、いやはや我ながら情けなくて涙が出ちゃう、女の子だもん!


 なんでそうなるかというと、理由はただ一つ、キャラ設定及び総作画監督を手がけておられる
奥田淳氏のファンだからである。あの線あの顔あのフォルム、全てがあたしの琴線を鷲掴みにしてスケバンヨーヨーよろしくブンブンプワーンあーんもうダメーてな感じー。設定資料を眺めているだけで20日間くらいは生きていられるってんだから、それに色が付いて動いてればもう何でもイイやってなってもしょうがないでしょう。


 おかげで「大運動会」だって保存を余儀なくされてるもんね。あーんなにしょうもないのに!神崎あかりサイテー!いっちゃんもダメダメ!御堂ともえキ☆ガイ!アンナちゃんは可愛かったですが。


 
続いては、えーと、「ベターマン」


 何よこれ。サンライズの作品が面白いわけないのは承知していますが、これほどハデにズッコケなくてもいいんじゃない?


 この作品のスタッフは、以前に「ガオガイガー」なる人気作を手がけているんだけど、あたしはその「ガオガイガー」からしてダメで、今回はどうかなと思ったけどやっぱしダメダメー。


 本作は「陵辱される群像劇」であって、まあそういうエンタテイメントもあっていいとは思うけれど、それならそれで、しかるべき場所でもっと徹底的にやるべきなんじゃないの?何よりカタルシスを演出する気が全くないのなら、アクションというジャンルを選ぶべきではないでしょう。毎度オマヌケな罠に引っかかって、「ウヴェアアボロギャホー!(意味不明)」とか言ってるだけのキャラクターたちが可哀相だよ。


 なんて書いてくると、何だよダメじゃん99年って感じになってきますが、いえいえそんなことはありません。だって、

「十兵衛ちゃん」があったもん!

 いやー、その楽しさ面白さについては皆さまご承知でしょうから、くだくだしければここでは省きますが、もーサイコーっす十兵衛ちゃん!そのギャグの密度、質の高さ、キャラの素晴らしいパフォーマンス、人とその営みに対する慈しみに満ちたメッセージ・・・もう、もう、まさに国宝級! 

 おかげで「プリサミ」以来、久々に定価でLDを買わされてしまった。この作品さえあれば、少なくとも向こう五十年、あたしはどんなに辛く悲しいことがあっても、勇気を奮い起こして生きていけるであろう。ありがとう十兵衛ちゃん!ありがとう大地総監督!

 それにしても、小西寛子さんのような才能ある若い人には、やっぱりこういう作品に出て欲しいよね。いや、決して「魔法使いTai」がしょーもないなどと言うつもりはありませんが。


 うーん、総括なんてハッタリ言っといてたったの3作しか紹介できなかったっスー。え?ターンエーガンダム?何スかそれ?新しい公害っスか?


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