No.70

このアニメはこう見やがれってんだ!(29)

 
 

うたかた

 

 
色キチガイのブリブリ女が欲求不満で一夏中悶え狂う12歳児向け白痴ポルノ。
 きむらひでふみが書くモノは大抵つまらないが、本作は中でも一頭抜きん出ており、人間というのは努力次第でこんなにやくたいもない作品を作ることが出来るんだなあと感心させられる。眠れない夜に睡眠導入剤として利用するのが吉。
 
 

Φなる・あぷろーち(ファイナル・アプローチ)

 
 あたしはよくアニメをお料理に例えるが、この「Φなる・あぷろーち」のような作品を見ていると、両者ってば実際よく似ているよなあとつくづく思わされる。



 PS2用のギャルゲーが原作であるらしい本作は、ストーリー的には激くだらないの一言であり(だってさあ、出会い系だろうがキャバスケだろうが、男女の縁はとにかく大切にいたしましょうみたいなオハナシだぜ〜)、キャラがとりたてて面白いわけでもなく、作画だってまるで垢抜けない。
 しかるに、「だからダメな作品だ」と評する気になれないのは、上で書いた料理の伝で言えば、さしずめ、
不器用な女の子が、初めて好きになった男の子のために、精一杯の愛情を込めて作ったお弁当とでも例えられるように感じるからだ。
 見てくれは悪いし、素材も安物だし、味付けも何か変だけれど、15分×13本という厳しい尺の中で、見てくれる人を出来る限り楽しませたいという真心にあふれている。実質的な最終回である12話で、あたしは恥ずかしながらポロポロ泣いてしまったぞ。



 料理でも創作でも、真に大切なのはやっぱ
なんだよなあ。愚痴と自己弁護ばかりの某ハゲ監督にも見習わせたいよ、「Φなる・あぷろーち」。



 追記・みゆみゆ演じる明鐘ちゃんは、この手の妹キャラとしては出色の可愛さだと感じました。
 常に他人を思いやり、自分のことは二の次という娘だけれど、その優しさ、人良しぶりがイヤミになっていない。こういう女の子になりたかったよ・・・



 追記2・OPテーマ(君色パレット)は、ベタながら爽やかかつ可愛らしい曲でとても良かったです。
 「色とりどりの夢のバルーンが 風にふわり 君にふわり 未来船になる」というサビの歌詞は、ギャルゲーというモノを上手く表現していて感心させられました。

W〜ウィッシュ〜(ダブルウイッシュ)

 上の「Φなる・あぷろーち」とニコイチで「プリンセスアワー」なるスチャラカ企画を形成していたが、こちらはビジュアルの方が花丸で文芸はシオシオという好対照ぶり。ハッキリ言ってつまらない。



 内容的には、性悪な新谷良子が可哀想な清水ロリロリ愛をチクチク虐めて泣かせるSMアニメという程度の印象しかなく、
全方位ハッピーエンド版「オーガス」というか「デュアル!」というかのラストシーンは、ああ良かったねというよりも、オマイら本当にそれで満足ですか?というトホホな気分にさせられること請け合いだ。
 まあCV的には豪華なので、声ヲタ共のニーズにはそれなりに応えたと言えるのか知らないが。朋ちゃんも出ていて超音波最大出力だし。



 追記・「プリンセスアワー」の0Pにはちょっとしたロリアニメが挿入されているけど、これが他愛もないなりに可愛らしくて好印象でした。本編が多少スカタンでも、こうやって丁寧に番組を包装しようとする誠意は評価したいです。


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