No.79

このアニメはこう見やがれってんだ!(37)

 
 

ガン×ソード(GUN SWORD)

 
 脚本書いてる倉田英之氏の悪いところが全部出ちゃったわ〜。という、スカトロ系ポルノかおまえわみたいなゴミクズムービー。


 
 世界観もキャラもドラマも中途半端極まりないヤッツケモードであり、「コレを描くのだ!」という作家の気迫が毫も読み取れないんだから、見ている方もつまらないのを通り越して何やら虚無的な気分になっちゃったり。せめてハードボイルドをやりたいのかコメディをやりたいのかくらいは最初にハッキリさせておくべきだと思うのだが。



 にしてもまあ、よくこんだけ安い能書きばっかのべつにほざきながらケンカが出来ますね。
ちったァ花山薫のゴロメンツを見習えってんだよチンピラ共めが。



 追記・作画はシャープで崩れが無くて素晴らしい・・・んだけど、見ていて「こんなアニメにこの絵は勿体ないなあ」という気分にしかならないのはトホホなり。やたら豪奢だけど誰も利用しない、クソ田舎のバブリーな公民館みたいだぜ。
 
 

スターシップオペレーターズ

 
 最初は劣化銀英伝みたいな作品なのかなと思っていたけど、政治劇や戦略的駆け引きを見せるわけではなく、宇宙船同士がもっぱらタイマン(!)でドツキ合うのが眼目の、戦術レベルアクション劇になっている。
 そも原作小説からしてそういう内容なのか、アニメ独自の演出なのかは知らないが、何より絵的に分かりやすいし、昔の特撮番組のように、出てきた敵をとにかく30分で倒すというフォーマットなので、展開がサクサクとコンパクトなのは美点だろう。



 アクション自体の面白さやキャラの魅力という点では相当に弱いが、科学だとか政治だとかいうモノに煩わされない、取りあえず宇宙船が出てきて戦うだけのユルアニメを眺めて楽しみたいという向きには、こういうシンプルな作品もイイのではないだろうか。



 主人公らの船が特攻、自沈というベタなラストも、それが「軍艦」ではなく、学生サークルの合宿所のように演出されていたことにより、それなりの哀感が出ていて好印象でした。
 少なくとも、ヤマトやホワイトベースの沈没シーンよりは余程、クルーの切ない心情が胸に迫ったぞ。



 追記・にしても、
せっかくヒロインが伊藤静なんだから、もっと生足コスにして太股を振り回すべきではなかったか。
 どうでも萌えを盛り込めとは言わないが、サービス精神を欠くことで、徒にお客を逃してしまうのもつまらないではないか。
 同じ伝で、まみまみや浅野真澄や浅川悠氏までが出演しているのだから、彼女らがいきなりパンツ脱いで暴れ出すくらいのあざとい見せ場があっても良かったのではと思う(どんなアニメだよ)。

落語天女おゆい

 若手の噺家が原作を書いて、落語芸術協会が協力してという企画の異色さで話題を呼んだ作品。
 どうせロクでもないイロモノだろうとタカをくくっていたが、実際見てみると、想像していたよりはずっとマジメに、カッチリ作られているなという印象を持ちました。
 がしかし、それで面白いかというと全然そんなことないのも事実であって、それはやはり、
何をどう見せるかという作品のデザインそのものがダメ〜だからだと思うのね。



 落語が大好きで、噺家に憧れている少女がヒロイン。それは良いでしょう。
 その彼女が、友人らと共に、劣化セラムンというか劣化プリキュアというか、その類のモノに変身して妖怪と戦う。まあそれも良いでしょう。
 しかしその戦い方が、せいぜいじゅげむを唱えて言霊エネルギーを相手にぶつけるというだけでは、「落語天女」のキャラとしていかにも弱すぎるし、絵的にもつまらない。



 一方で、落語の小ネタを散りばめてみたり用語をチョコチョコ盛り込んでみたりというセコ技には気が配られており、それが逆に全体を、「マンガで分かる落語の世界」みたいなビンボ〜臭いイメージに見せてしまっている。
 
公共機関のPR映画であればこれで良いかも知れないが、ヲタ向けのエンタテイメントとしてはやはり力不足に過ぎるだろう。



 キャラは皆可愛く作画されているし、CVも悪くないだけに、構造欠陥でテンから作品がコケているのは気の毒だなあ。
 兵隊がどんなにマジメに鉄砲撃ったって、示された目標が間違ってたら全部ムダ弾なんだもんね。



 追記・いつも大人しい清純派の役が多いサオリンが、明朗活発なヒロインを器用に演じているのには感心させられました。
 また清水ロリロリ愛のロリロリパワーが一段と増していて、その凶悪なまでの愛らしさ(シャレ)に炉好きはほぼ抵抗不能であろう。


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