ラウンドフェイサーの制作
2・胴体の形状を作る |
頭部に続いて、胴体(胸部、腹部、腰部)を作ります。 ラウンドフェイサーの胴体は直線によって構成されている部分が多いですし、特に胸部は両端が垂直な面になっているので制作は楽チンです。 まずは胸部を側面から見た形を想像し、線形状を描いてやります↓(図13)。
テンプレートを参考にしながら描くとやりやすいですね。 次にこの線形状を水平方向にコピーします↓(図14)。
コピーした線形状の前方のCP(コントロールポイント)を前にズラしてやります。またCP間の間隔を拡げてやります↓(図15)。
しかる後に、2つの線形状を自由曲面パートへ入れてやります。すると線形状同士が繋がれ、胸部左側の形が出来ます↓(図16)。
上の形状を反転コピーし、さらに中央部の形状を作り足してやれば胸部の基本形は完成です↓(図17)。ついでにエッジの面取りを行っています。 作業として特に難しくないことがお分かりでしょう。
次に腹部を作ります。 腹部を上から見た断面図を想像し、線形状を描きます↓(図18)。
この線形状を上下に向けてそれぞれ複数回コピー、変形し、腹部の形状を作ります↓(図19)。 図は側面から見たところですが、上側の腹部ブロックは、胸部下面の傾斜に合わせて面を傾けてあります。
この腹部は上下2つのブロックに分かれているワケですが、その中間部には曲げやヒネリのジョイントを入れます。人間が腰を曲げたりひねったりするのと同様の演技を付けられるようにするワケです。 このジョイントを仕込む際に注意する点は、曲げる方向によって別個にジョイントを入れるようにすることです。下の↓(図20)を見て下さい。
赤丸で囲んである部分には曲げジョイントを仕込んであります。つまり上体を右に曲げる際と左に曲げる際とでは、それぞれ別個の支点が設けられているわけです。実際に曲げたところをレンダしてみますと・・・↓
・・・という感じです(赤い部分は軟質パーツという設定)。 このように支点の位置を考慮しないと、曲げ方向によってパーツ同士が干渉してしまいますし、軟質パーツの変形にも無理が生じます。 場合にもよりますが、曲げ方向毎にジョイントを設定するのは、ロボット制作の基本テクニックと言えるかもしれません。 ちなみに下の↓(図23)は上体を後ろに反らせたところですが、軟質パーツにはジャバラ状のマテリアルを設定してあります。こうするといかにもロボットっぽい雰囲気が出てきますね。
さて最後に腰部を作りましょう。 ここも特に難しいところはありません。腰部というのは腹部と連続した形ですから、腹部下端の線形状を取り出し、それを外側に拡大して形を出していきます↓(図24)。
アニメの設定では、腰は一体型のボックス状ですが、それだと脚が動かせませんので、前後左右のパーツに分割してやります。下の↓(図25)が、そうやって作った腰部です。
(図25)の状態ですと、腰は一体に固まった印象に見えます。しかし脚を大きく動かす際には、それぞれのアーマーを回転させて可動のための空間を確保するわけです。いわゆるボトムズ方式ですね。 下の↓(図26)は腰部アーマーを回転して拡げたところです。
それぞれのアーマーには、回転のためのヒンジを設けてあることがお分かりでしょう。 このように「構造」を感じさせるディティールを追加してやると、何気にメカニカルな雰囲気が出てきて良いのではないかと思います。
さて、今回作ったパーツ群と、前回作った頭部とを組み合わせてレンダしたのが上の↑(図27)です。まずまずキャラロボットっぽく見えてきました。 次回は腕部を作って取り付ける作業です。 |
2 |
||||